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2021.06.01

大腿部の大きい脂肪腫 ~東京粉瘤日帰り手術クリニック~

本日の症例は大腿部の脂肪腫です。約10㎝程の大きな腫瘍です。動画は下に載せています。

脂肪腫についてはこちらを参照して下さい。

脂肪腫が背部にあるか腹側にあるかで取りやすさが変わります。

背部か腹側の大きな差は寝るときに圧迫されているか、されていないかです。脂肪腫は背部や圧力が加わる場所にあると、長い年月を掛けて組織の破壊が起こります。

それによる修復と破壊を繰り返し、腫瘍は癒着が強くなってしまいます。そうなると、手術時に切開範囲を広げたり、癒着部を切除する際に出血があったりして、血腫の可能性も上がってしまいます。要は合併症の確率が上がり、傷も大きくなります。

同様に腫瘍をマッサージしている人も癒着が強くなります。そのため、出来る限り腫瘍をマッサージするのはやめてください。

 

今回の腫瘍は体の表側にあり、刺激があまり加わっていないため、癒着は少なそうな印象です。

腫瘍に切開ラインは大きくデザインしましたが、実際の切開範囲は2,5㎝程です。

癒着が少ない場合には指が入れば、容易に摘出が出来ます。

腫瘍を指で剥離するのは出来るだけ無理な切除を避け、出血を少なくするためです。

今回も容易に摘出することが出来ました。

創部は念のため血腫予防のために16Gサーフローを挿入します。

 

5-0吸収糸で創部を縫合して、手術を終了しています。

 

形成外科専門医 古林玄

2021.05.25

腰部の粉瘤 くり抜き法 ~東京粉瘤日帰りクリニック~

今回の症例は腰部の粉瘤です。動画は下に載せています。

大きさは約5㎝です。

腰の粉瘤

少し大きく、余剰皮膚も出る可能性もあったため、紡錘形に1.5㎝程切開ラインをデザインし、手術を行いました。

今回の症例では粉瘤によく見られる開口部が見つけられませんでした。元々ない症例もありますし、炎症を繰り返した場合に分からなくなる場合があります。

開口部を取り残すと必ず再発します。麻酔を打つことで小さな開口部が拡大し、見つけられる事もありますし、敢えて腫瘍の中に麻酔を打つことで開口部より噴水のように麻酔が噴き出し、開口部を見つけられる事もあります。

今回はありませんでしたので、開口部はないものとして治療を終えましたが、隠れている場合は再発します。

炎症のない症例でしたので麻酔は切開部位だけ行います。カラダの中は意外に痛みがありません。痛みがあればその都度、追加します。

内容物はかなり多かったです。10年近くはあったようです。

腫瘍を皮膜ギリギリで剥離することで出血を最小限に抑えます。無理やりとると出血が多くなりますが、綺麗に膜の部位だけを剥離します。ハサミで切る場合もありますが、ハサミの先を膜と組織の間に滑りこませながら腫瘍を摘出します。

一部破れていますが、しっかりと切除出来ました。

創部を縫合し、手術を終了しています。

形成外科専門医 古林玄

 

2021.05.17

お尻の炎症性の粉瘤 ~東京粉瘤日帰り手術~

本日の症例は炎症性の粉瘤です。動画は下に載せています。

お尻の炎症性粉瘤

10年前からお尻に粉瘤があり、ある日、痛みを伴い炎症を起こしてしまいました。

大きな粉瘤の方が大きな炎症が起きるので注意が必要です。今回の腫瘍も置いておくと、更に炎症は広がり、組織の破壊が進み、皮膚が壊死します。場合によっては筋肉の方まで組織の破壊が進み、大きな血流に細菌が投げれ込むと、発熱が起こり、入院が必要なこともあります。

炎症が起きるメカニズムはこちら①,②,③にも載せています。

粉瘤はごみ袋のような袋に包まれており、中にはゴミが詰まっています。何か物理的な刺激が加わり、ごみ袋が破れると、カラダの中にゴミが撒き散らされます。それにカラダはびっくりしてしまい、炎症を始めます。これは主に異物反応です。そこに皮膚にある常在菌が更に広がり感染が起こります。

いきなり感染が起こると考えている先生も多いですが、ほとんどは異物反応から炎症が起こります。そのため、抗生剤だけで炎症を治めることは少し難しくなります。異物反応の原因を取り除く事が一番のポイントになります。

そのため、炎症が起こった際には抗生剤で粘るのではなく早期の手術を勧めます。炎症が持続することで皮膚の壊死は進み、組織の破壊も進みます。結果的に傷跡も残りやすくなってしまいます。

 

手術:炎症性の粉瘤の場合には痛みが強いため、局所麻酔をしっかり打つ必要があります。

麻酔を十分に打ったところでパンチでくり抜きます。

炎症のため、内容物に膿瘍が混じっています。まだ炎症が起こり日が浅いため、内容物がはっきりしていますが、炎症が進むと、すべて膿瘍になってしまいます。

皮膜も溶けてしまいますが、今回はある程度はっきりした状態で摘出出来ました。

皮膜が薄い人や炎症で溶けてしまうと摘出が難しくなります。一部でも残してしまうと腫瘍は再発してしまいます。

炎症を切開排膿のみで経過を見る場合もありますが、内容物が残るため、炎症がなかなか治まらず、毎日洗浄という地獄の日々を過ごす事になるため、全摘出をお勧めします。

創部は炎症が強いため、一針の縫合で終了しました。創部の炎症が強すぎる場合には創部は開けたままにしないと、血腫などにより、感染が持続することもあり、注意が必要です。

形成外科専門医 古林玄

 

 

 

2021.05.12

首の脂肪腫 粉瘤と間違えやすい腫瘍 ~東京できもの日帰り手術クリニック~

今日の症例は脂肪腫です。 脂肪腫の治療や検査についてはこちらに詳しく載せています。動画は下に載せています。

首の脂肪腫

脂肪腫の大きさは約3㎝大で皮膚科さんで粉瘤と言われ当院へ来院された患者様です。脂肪腫によっては硬さがしっかりしている場合や膨らみがある場合には粉瘤と間違えることもあるかもしれません。

エコーを術前にすることで腫瘍の性状や血流を確認することで粉瘤などと鑑別することが出来ます。

腫瘍直上に切開ラインをデザインします。患者様の術後の傷を考慮して、出来るだけ小さい傷で切除するように試みます。

 

粉瘤ぼ場合には中身を抜くことで腫瘍を小さくしてから切除できるため、小さな傷で摘出することが出来ますが、脂肪腫は少しだけ切らなければなりません。

局所麻酔を行い、メスで切開を行います。

麻酔も脂肪腫の場合には切開部位をするだけで摘出することが出来ます。

ヒトは皮膚に感覚はありますが、脂肪の中は鈍感なため、あまり多く打つ必要はありません。しかし筋肉や血管には神経が通っているため、深い部位や大きな腫瘍の場合には奥に麻酔を打つことも非常に大事になります。筋肉痛はよく言いますが、『脂肪痛いわー』という人がいないのは脂肪に神経がほとんど通っていないためです。

なので大概の脂肪腫は全身麻酔ではなくても十分に摘出出来ます。

今回の症例では癒着が強い部位がありましたが問題なく摘出することができました。一部出血している部位があったため、バイポーラを使用し、止血しています。

脂肪腫は比較的、血腫ができやすいため、16Gサーフローを挿入し、血抜きの管を挿入しています。これをドレーンといいます。

創部は5-0PDSで皮下のみの縫合としました。表皮縫合は皮下縫合のみでしっかりと傷を合わせることが出来れば必要ありません。

脂肪腫は徐々に大きくなってくるため、早めに切除するのをお勧めします。脂肪腫は背部にある場合、マッサージなどを行うと癒着が強くなり、切除が困難になります。また困難になると血腫もできやすくなり、合併症の確率もあがります。出来るだけ腫瘍を見つけた場合には触らないようにする方が良いです。粉瘤も触ってしまうと袋が破れて異物反応を起こし、炎症し始めます。触らぬ神に祟りなしです。

監修:形成外科専門医 古林玄

2021.05.08

肩の大きな粉瘤 切開法による切除 ~東京粉瘤日帰り手術~

今回の症例は肩の大きな粉瘤です。約10㎝大の粉瘤になります。動画も下に載せています。

肩の粉瘤

くり抜き法でも手術は可能かもしれませんが、余剰皮膚が出そうな症例でしたので切開法による手術を選択しました。

腫瘍上に紡錘形に切開ラインをデザインします。

局所麻酔を注射し、メスで切開を行います。局所麻酔には麻酔薬による痛みを軽減するためにメイロンを混ぜています。これについてはまたどこかでブログに載せます。

腫瘍に切開を加え、腫瘍の周囲を丁寧に剥離を行います。

腫瘍は皮膜ぎりぎりで剥離を行うことで出血を抑えることができます。また、組織をうまく剥離できれば、指だけで腫瘍を切除できます。

今回は膜の非常に薄い部位があり、圧力がかかり、一部破れてしまいました。無念。

ただ、正直なところ、皮膜を破らずに取るか取らないかは形成外科医のエゴです。

膜を破らずに取れと、若い時は上級医に教わりましたが、全くその必要はありません。

膜を破り、小さくなったところを切除する方が遥かに腫瘍は容易に切除できます。今回でも内容物が出てから容易に裏面を剥離することが出来ました。

腫瘍が大きいままだと、小さな切開では裏面の剥離が非常に困難になってしまいます。

もちろん、内容物が内部に漏れてしまうと炎症のリスクがあるので、内容物が漏れた場合にはしっかりと洗浄する必要があります。

摘出された腫瘍です。綺麗には取れませんでしたが、再発のないようにしっかりと腫瘍の切除を行い、創部を洗浄しています。

創部に16Gドレーンを挿入し、閉創します。

監修:形成外科専門医 古林玄

2021.04.28

おでこの外骨腫 粉瘤と間違えやすい腫瘍 ~東京粉瘤日帰り手術クリニック~

今回の症例はおでこの外骨腫です。外骨腫についてはこちらで詳しく解説ししています。 

外骨腫はあまり聞きなれない腫瘍かもしれませんが、粉瘤や脂肪腫と非常によく間違えられやすい腫瘍です。

外骨腫は非常に硬く粉瘤や脂肪腫とは全然硬さが違いますし、可動性も全くありません。しかし、触診だけでは皮膚自体がよく動くため診断に苦慮します。

場合によってはCT検査を行い、精査する場合もあります。

 

今回の症例もおでこの1㎝程の小さな腫瘍ですが、見た目ではかなりくっきり膨らみが出てしまいます。ほとんどが良性ですが整容面的にも切除を希望する場合が多いです。

動画は下に載せています。

おでこの外骨腫 

腫瘍より少し上から切開を加え、前頭筋を剥離し、骨膜上までアプローチします。その際に神経には気を付けなければいけません。骨膜にアプローチが出来れば、エレバラスパを使い、骨膜下の剥離を行います。

十分に剥離を終えたところでツチとノミを使用し、腫瘍の切除を行います。

やってる事は大工さんと同じです。

コンコンすると腫瘍が簡単に切除できます。

外骨腫

とてもきれいに摘出できました。

創部を縫合し、手術を終了します。出血もほとんどなく日帰りで手術出来てしまいます。

これくらいの腫瘍であれば局所麻酔で十分に出来てしまいます。

術後

 術後は軟膏処置またはバイオヘッシブで固定を行い、1週間後に抜糸します。

形成外科専門医 古林玄

2021.04.25

耳の大きなケロイド ピアス後のケロイド  ~東京粉瘤日帰り手術クリニック~

今回の症例は耳のピアス後のケロイドです。動画は下に載せています。

 

耳のケロイドについてはこちらに症例と伴に詳しく載せています。

 

今回の症例は今まででは一番大きいケロイドでした。

耳のケロイド 

耳垂の表と裏、耳介に約4㎝程のケロイドがあり、耳介の方のケロイドは数か月経過してから手術をすることとなりました。

耳垂も大きく、耳たぶの形態を維持するのが非常に難しい症例でした。

ケロイドは前回の説明部位にも書きましたが、過剰な治癒になります。ピアスの金属に対するアレルギーや異物反応によりカラダはピアスを排除しようとします。炎症を起こし、赤くなりますが、排除が出来ないために、更に炎症を続けます。大体の患者様は赤くなっても、むしろ、それを隠すようにピアスを付けてしまいます。そのため、更に炎症により組織の破壊が進んでしまいます。

その結果、過剰な治癒が起こり、正常組織を塗りつぶすようにケロイドが広がってしまいます。

手術を難しくするのは正常組織がケロイドに置き換わってしまっているという点です。

そのため、ケロイドをすべて切除すると、大きなケロイドであればあるほど形態が変形します。出来るだけ組織を残しながら切除し、形態を整える工夫が必要になります。

耳はカラダの中でも最も形態が特殊で立体的な部位であるため、手術は非常に難しくなります。また手術が上手くいったとしてもケロイド体質が強ければ再発してしまうこともあります。

そのため、術後の圧迫も非常に大事になります。術後の圧迫用にイヤリングが非常に有用です。

 

今回の症例ではケロイドを一部残して、形態を整えることは非常に困難でしたので、局所麻酔後に耳垂のケロイドを残さずに切除しました。

そのため、縫合にかなり苦慮しました。

シュミレーション後に、一度、横方向に縫合を行い、形態を確認しましたが、耳垂の形態に違和感が出てしまったため、一度糸を外し、縦方向で縫合し直しました。

それでも多少の左右差は出てしまいますが、現状ではこれが限界となります。

大きなケロイドは次回手術となります。

大きいですが根っこの部位は小さいため、形態異常もほとんどなく、手術が可能となると思います。

 

形成外科専門医

古林玄

2021.04.21

頸部(首)の粉瘤4㎝大 動画 ~東京粉瘤日帰り手術~

今回の粉瘤は頸部の4㎝大の粉瘤です。動画は下に載せています。

頸部 首の粉瘤

炎症もしており、少し取り辛いことを予想して手術を行います。

また頸部は大血管の走行している部位であり注意が必要です。

術前にしっかりとエコーで血流を確認し、腫瘍との位置関係を明確にします。

炎症も強いため、血管との癒着には注意が必要です。

そのため、腫瘍上に小さい切開を加えることで手術を開始しました。

内容物を取り出します。

被膜の剥離を行いますが、やはりかなり癒着が強く、切除が困難な状態になっていました。少しずつ癒着を剥離し、腫瘍を摘出します。

腫瘍を取った内部は大きな空洞(死腔)が出来るため、16Gサーフローを利用したドレーンを作成し、挿入します。血腫予防になります。

ドレーンは問題なければ翌日抜去します。自己抜去も可能です。

翌日ドレーンを抜去してからシャワーが可能になります。

創部は軟膏をしっかり塗布して、一週間後に抜糸となります。

袋はかなり破れてしまいましたが、残りの袋がないか、最後に確認しています。癒着が強かった証拠ですね。

形成外科専門医 古林玄

 

2021.04.19

外毛根鞘性嚢腫 粉瘤と似た腫瘍 ~東京日帰り手術クリニック~

外毛根鞘性嚢腫とは

 ほとんどが頭部にできます。粉瘤と同様に少しずつ大きくなり、被膜が破れ、内容物が皮膚の中で漏出すると異物反応が起こり、炎症が始まります。診察では粉瘤と区別することは出来ません。

 病理組織は最外層壁は基底細胞様細胞が棚状配列し, 内層壁は層状構造を示し, 顆粒層がなく、角化を認める。

 腫瘍自体はほとんどが良性です。女性に比較的多く、40-50歳代で多くなります。

 腫瘍が大きくなると毛根に影響を与えてしまい、毛髪がチヂレたり、ハゲになったりします。炎症した場合には毛根のダメージは大きくなり、大きなハゲを作ってしまう場合もあります。

 まれに、悪性腫瘍がみつかる場合もあるので注意が必要です。

頭部 外毛根鞘性嚢腫

 

原因

 粉瘤同様にはっきりとは分かっていません。

 

診断

 エコーにて診断できます。特徴は、皮下に存在する境界明瞭、辺縁整な低~無エコー腫瘤。内部に石灰化を疑う高エコースポットを認める。

 炎症が起こるとエコーでの臨床像に変化が起こります。大きい場合にはCTやMRI検査を行う場合もあります。

 

鑑別疾患

 粉瘤、外骨腫、石灰化上皮腫、脂肪腫など

 

治療

 手術による摘出を行います。くりぬき法で摘出することが出来ます。炎症を繰り返す場合には切開による摘出を考慮します。

 毛髪が失われている場合には注意が必要です。腫瘍を摘出し、約半年は毛髪の経過を診ます。腫瘍を摘出することで、毛髪が正常になる部位があるからです。それでも生えない場合には再手術を行い、ハゲの部位を切り取ります。そうすることで創部は目立たなくなります。

外毛根鞘性嚢腫

今回の症例ではくりぬき法で毛髪に影響を与えている部位をくり抜きました。

外毛根鞘性嚢腫

内容物を圧排し、腫瘍を小さくします。

外毛根鞘性嚢腫

外毛根鞘性嚢腫の場合には粉瘤に比べると、被膜がかなりしっかりしている場合が多いです。そのため、腫瘍がしっかりと一塊で摘出出来ます。

外毛根鞘性嚢腫

創部を縫合して手術を終了します。

形成外科専門医 古林玄

2021.04.18

デルモイドシスト(dermoido cyst:皮様嚢腫) 粉瘤と間違えやすい腫瘍 ~東京日帰り手術クリニック~

デルモイドシスト(dermoido cyst:皮様嚢腫)とは 

 粉瘤と間違えやすい腫瘍としてデルモイドシストが挙げられます。

 デルモイドシストは胎生期の遺残物で目の上、鼻周囲、耳の裏などの骨縫合部などに出来やすく、腫瘍の内容物は黄色の液体(皮脂、角質)と毛髪が貯留している。約半数で出生時より腫瘍を認める。

 男女比は特にありません。 

 汗腺や皮脂腺の発達する思春期に急速増大を認め、その際に見つかることもある。

デルモイドシスト dermoid cyst

症状

 基本的には特にありません。ぶつけたり触ったりすることで腫瘍の嚢胞が破れると異物反応が起こり、炎症が起きることがあります。炎症が起きると疼痛があり、瘢痕が残ります。

 

原因

 原因ははっきり分かりませんが、発生過程で骨と骨が癒合する際に,外胚葉組織の迷入が生じるためと考えられています。

 

診断

 ほとんどはエコーで診断がつきますが、大きい腫瘍ではCTやMRIを撮影する場合もあります。

 

鑑別疾患

 粉瘤、奇形種、石灰化上皮腫、類表皮腫、神経線維腫、毛髪嚢腫、など

 

治療

 手術による摘出が必要になります。 

 粉瘤とは違い骨の癒合部位から発生しているため、手術は粉瘤の摘出よりは格段に難しくなります。また、腫瘍は筋層より深くなるため、術後の血腫や神経損傷にも気を付ける必要があります。基本的には切開による腫瘍摘出になります。

 小児では全身麻酔が必要な場合もあります。

デルモイドシスト

今回の症例では眉下に切開を加える事で出来るだけ術後の傷跡が目立ちにくいようにします。

腫瘍は眼輪筋の下にあり、少し出血が多くなります。

腫瘍を骨膜の癒着部位から剥離し、腫瘍を摘出します。

腫瘍を摘出し、十分にバイポーラを使用し、止血します。

創部は眉毛下に重なり、毛髪も生えてくるため、傷は目立ちにくくなります。

腫瘍を切開し、中身を確認しました。

内容物はやはり毛髪と皮脂、角質になります。皮脂が黄色く見えています。

成人になるにつれ、どんどん大きくなってしまうため、早期の摘出をお勧めします。大きくなれば大きな切開が必要になります。

形成外科専門医 古林玄

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