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2021.06.21

粉瘤(しこり、できもの)を自分でつぶしてはいけない理由/形成外科医が徹底解説 | ふるばやし形成外科粉瘤クリニック東京新宿院

先に結論を言いますと、粉瘤(しこり、できもの)は自分で潰してはいけません。

ふとネットなどで粉瘤を検索すると、『粉瘤 自分で潰す方法』、『粉瘤 自分で針』、『粉瘤 自分で摘出』、『粉瘤 潰し方』などのキーワードが多く出てくるのを目にしました。

何かあれば自分でまず何とかしなければ、と思うのは当然の判断です。

しかし、それが思わぬトラブルを生んでしまいます。

 

まずは粉瘤をしっかりと理解しましょう

粉瘤は簡単にいうとゴミ袋の中にゴミが詰まっている状態です。

粉瘤(アテローム)の定義とは

※粉瘤の詳細は詳しくコチラに載せています。またはブログにも多数症例を載せています。

 

ゴミは自分の皮膚が作り出してしまった老廃物です。垢や脂などの老廃物を皮膚は作り出します。

普段は大人しくしている粉瘤ですが、ごみ袋が破れると、皮膚の中にゴミが撒き散らされてしまいます。

カラダはゴミが撒き散らされることでびっくりしてしまいます。

それが異物反応であり、炎症です。

自分で頑張って潰したりすると、このゴミ袋が破れて、異物反応が始まります。

炎症性粉瘤

※炎症性粉瘤はコチラで解説しています。

 

カラダはなんとか皮膚からゴミを排出するために、炎症を起こし、皮膚に穴を開けようとします。これはヒトが持つ防衛反応です。

しかし、炎症が起こることで組織の破壊が進み、皮膚、脂肪、筋肉などが壊されます。皮膚を破壊し、中身のゴミを外に出せれば炎症は落ち着きます。

 

背中は皮膚が分厚いため、なかなか皮膚に穴を開ける事が出来ないため、カラダの中で炎症が続くとばい菌が全身に回り、発熱を起こすこともあります。こうなれば抗生剤の点滴が必要になることもあります。

 

炎症すると、手術は難しくなり、傷跡も残り、色素沈着も出ます。 

なぜなら、そこで起こっている事は大きな破壊だからです。

袋はマッサージ中に壊れることもありますし、何かにぶつけて壊れることもあります。

粉瘤の炎症を感染だと判断する先生も多いですが、始まりはゴミ袋が壊れて起きる異物反応によるものである事を理解しなければいけません。

 

自分で潰さずに早めに手術をすれば痛みも少なく、小さな傷で取ることが出来ます。

炎症すると痛みも強くなります。カラダがここがヤバいよーと教えてくれているのですが、少し迷惑な状況になってしまいます。

皮膚科の先生も潰される方もいらっしゃいますが、基本的に組織を潰す事は私はおススメできません。

 

形成外科専門医

古林玄