突然できたこの「イボ」は良性?悪性?原因や見分け方など徹底解説!

突然、黒っぽい「イボ」ができてしまった… すぐに治療した方が良いイボがあるって聞くし不安だな。
このように悩まれている方はいらっしゃいませんか? この記事では、イボの原因や見分け方、実際によく間違えられる皮膚腫瘍を6つ紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

イボができる原因

一般的にいわれるイボは、医学的には「疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれ、これからご紹介する尋常性や脂漏性角症など、様々な種類があります。
イボは年齢性別問わず発症する可能性がある皮膚疾患であり、主な原因はウイルス感染と加齢になります。

ウイルス

イボはウイルス感染による発症がほとんどです。
原因となるウイルスの種類は100種類以上ありますが、「尋常性疣贅」「青年性扁平疣贅」などHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が特に多いです。
このウイルスを防ぐ為には、傷やささくれを作らないようにすることや肌を保護することが必要です。

また、免疫の働きを保つことも大切で、日々の栄養バランスの取れた食事や睡眠もイボ発症の防止になります。

加齢

イボができる原因には加齢や紫外線も含まれます。
30代を迎えるあたりから、「首イボ」や「脂漏性角化症」などを発症し、ワイシャツの襟やアクセサリーに擦れて不快に感じることもあるようです。

発症を防ぐ為には、日焼け止めなどで紫外線からのダメージを減らすことや、肥満者に多く発症する傾向にあることから、日々の食生活なども予防に繋がるといえます。

良性のイボ

上述の原因でできる様々な種類のイボが突然できると不安ですよね。
それは良性のイボと、よく似た悪性腫瘍を見間違いしてしまうケースが多いからです。

形や外見の見分けが難しい為、良性のイボ・悪性腫瘍をそれぞれご紹介しますので、それを参考にご自身のイボもチェックしてみてください。

良性のイボ:尋常性疣贅

大きさは数mm程度のものですが、稀に2㎝程度まで大きくなることがあるイボです。
手足の指にできることが多く、平らで小さく隆起します。

痛みなどはありませんが、稀にかゆみが出ることがあり、擦れる場所にできた場合、角化し石灰色になり、大きくザラついた感触に変わることがあります。
原因としては皮膚にできた傷などから、HPVというウイルスが侵入することで感染します。

良性のイボ:青年性扁平疣贅

特に若い女性に多いとされているイボで、シミに似た淡い褐色が特徴です。手などにできることが多く、表面がなめらかに突起します。
原因は「尋常性疣贅」と同様で、HPVウイルスが原因で感染します。
どちらのイボも他の個所に広がったり、他人にうつしてしまう可能性があるので、早めに治療する必要があります。

良性のイボ:脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)

加齢によりできやすいイボで、老人性イボともよばれるイボです。
主に頭部や顔にできやすく、茶や黒褐色をした良性腫瘍です。

加齢により増加しやすく、シミが隆起しイボになることがあります。
脂漏性角化症は良性で治療の必要はありませんが、気になる場合は、治療によって除去することも可能です。

イボと間違われやすい悪性腫瘍

まれに悪性の腫瘍が混ざっているときがあるので、違和感があればすぐに受診するようにしましょう。

悪性腫瘍:有棘(ゆうきょく)細胞がん

イボと間違われる代表例であるのが、人体の一番外側に存在する表皮細胞のがんである有棘細胞癌です。
皮膚が盛り上がったしこりになるので、イボと間違われることがあります。

特に顔面や手の甲など、紫外線を浴びやすい場所に見られる傾向にあります。
表面がもろく崩れやすいので、少しの摩擦で傷になりジクジクしたり、かさぶた状態になるなどの特徴があり、細菌感染によって悪臭を放つようにもなるがんです。

見分けるポイントとしては、下記になります。

  • 悪臭
  • できものを繰り返している場所にできている
  • 表面がジクジクしたり、かさぶたになっている
  • 顔面や手の甲などの、紫外線を浴びやすい部位にできている

悪性腫瘍:悪性黒色腫

別名をメラノーマと呼ばれる悪性腫瘍で、色が黒いことからほくろとも見間違うことが多い腫瘍です。
手足などの末端部分に生じることが多く、大きなほくろや急にできたほくろなどは、このがんに該当する可能性があります。

見分けるポイントとしては以下があります。

  • ぼやけてはっきりしない
  • 色が混在する
  • 大きさが6mm以上
  • 表面が隆起している
  • 左右非対称

悪性腫瘍:血管肉腫

全身にできる可能性がありますが、特に頭や首に発症します。
痛みやかゆみがないので、自覚症状がないまま病気が進行することがある悪性腫瘍です。
皮膚の赤身や青あざが特徴で、進行すると皮膚が隆起したり、血豆のようなかたまりが現れたりします。

まとめ

イボは放置すると大きくなるものもあり、大きくなればなるほどきれいに治すことが困難な場合が多いです。
なのでイボが気になったら、形成外科に早めに相談することをおすすめします。

悪性腫瘍は早期発見早期治療が最も重要です。本記事を参考に、不安なイボなどがありましたら、すぐに病院にいらしてください。
当院では、検査の結果と患者様の状態に合わせた治療方法を詳しくご説明し、インフォームドコンセントを重視して、最善の治療を行います。

基本的には粉瘤であっても、日帰りでの手術など短時間での処置をすることができます。
イボについて不安がある方、ぜひお気軽にご相談ください。

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