【顔に特化】できものの種類・治療法について

顔にできるできものにはニキビだけではなく、粉瘤やイボといったような多くの種類があります。その中には自然治癒では治らず、手術が必要になるものもあるのです。 当院は痛みが少ないのはもちろん、形成外科専門医による傷痕が極限まで目立たない治療を行っています。また基本的に日帰りでの手術を行っています。

顔のできものについて

脂肪腫(リポーマ)

脂肪腫は皮下に発生する良性の腫瘍のことです。身体中どこにでも発生の可能性がありますが、顔、頭皮などに見られることは稀です。 大きさは直径2,3mm~10㎝以上のものまで様々なものがあります。

一般的に痛みや痒みといった症状はなく、脂肪腫自体も非常もゆっくりと大きくなるため、20歳以上で発見されることは稀で、40~50歳代に見つかることが多いです。 ですが脂肪腫は放置しているとどんどん大きくなり目立ってしまいます。

また自然治癒することはなく、脂肪腫の内容物は液体状ではないので注射器を使って吸い出すことも困難なため、根治には手術が必要になります。
患者様の負担を軽減する為にも目立つほど大きくなる前に、自分で無理にいじるのではなく、なるべく早く医師に相談し取り除くことが重要です。

粉瘤(アテローム)

粉瘤とは、皮膚嚢腫とも呼ばれる良性の腫瘍です。皮膚の下に袋状の組織ができ、そこに皮脂や角質といった老廃物が溜まったものです。
脂肪腫のようにはじめはほとんど目立つことはなく、ニキビやしこりのように感じます。しかし、粉瘤は放置すると皮膚が隆起するほど大きくなり、独特な臭いを放ったり、細菌などの感染により炎症を引き起こし、強い痛みや腫れを生じることがあります。

ニキビやふきでものと違い、粉瘤は手術を行わない限り根治できないのが特徴で、ご自身で潰してしまうと炎症の恐れがあり、さらに組織に残ると再発するため、なるべく早く処置する必要があります。
粉瘤はくり抜き法・切開法の2つ手術法で摘出します。

くりぬき法

特殊な器具を用いて皮膚に素早く小さな穴をあけ、粉瘤の内容物を絞り出します。その後しぼんだ袋状の組織を引き抜いく手術法です。
手術時間は5分~20分と短い時間で負担も少ない手術法です。

切開法

粉瘤直上の皮膚を切開し、粉瘤をまるごと摘出する手術法です。再発する可能性が低いため、患者様の状態によって切開法を選択する場合があります。
粉瘤と脂肪腫は間違いやすいですが、どちらのできものも手術による切除が必要になります。

老人性色素斑

老人性色素斑とは、一般的に「シミ」と呼ばれるものです。特に加齢によってできるものを老人性色素斑と言います。早い人だと20,30代で出始め、年齢を重ねるにつれてどんどん濃くなっていき、40~50歳でピークを迎えるとされています。
 

原因は長年肌が紫外線に当たり続けることによって肌の細胞が異常をきたし、シミの原因を作る黒色メラニンを過剰に作り出したり、肌のターンオーバーが乱れてメラニンが十分に排出されなかったりすることによって生じます。

 

治療方法は「レーザーによる治療」と「内服薬による治療」があります。

レーザー治療

肌に蓄積した黒色メタ人の色素を破壊することによってシミを改善しています。

内服薬による治療

切開排膿は、粉瘤を切開し、老廃物の排出(排膿)を行い炎症の原因を排除する方法です。 しかし、再発のリスクや痛みが残るため、洗浄や経過観察のために通院が必要となります。

抗生物質の内服

L-システインやビタミンCといった、肌細胞のベースとなる成分を摂取することでターンオーバーの促進を図ります。

脂漏性角化症

脂漏性角化症は老人イボと呼ばれています。ウイルス性のイボではなく年齢と共にできるイボで、早い人は20代や30代ごろから出現し加齢とともに増えていきます。

主な原因は加齢と紫外線とされていて、特に日光のよく当たる頭や顔などに多く見られます。大きさは数mm~3㎝くらいで、色は皮膚と同じ色から黒っぽいものまで様々です。 老人イボは色が黒く見えたり表面が盛り上がったりするため、悪性のホクロと勘違いされる方もいらっしゃいますが、基本的に健康に影響はなく、悪性化することもありません。

目立って気になる場合やかゆみがある場合は、レーザーや液体窒素によって削り取ることもできます。

除去手術

色素性母斑は一般的には「ほくろ」とよばれるものです。気にすることも少ない誰もが持つほくろですが、正しく見分けないと危険なものもあるのです。 その理由はほくろが皮膚がんと見分けことが非常に難しいからです。診療でも患者様から症状の状況をじっくり伺ってから検査をします。

ほくろが悪性であると疑いが強い、リスクが高いと判断した場合には手術で切除し病理検査を行うことで診断が確定します。

ニキビ

ニキビは粉瘤などに間違われやすいですが、詰まった皮脂などにより初期のニキビは毛穴が白っぽく見え、やがてそれらが酸化することで黒っぽくなっていきます。 毛穴・皮脂腺さえあればどこにでもできる可能性がありますが、特に顔、中でも額、鼻やアゴなど皮脂腺が多い部分にできることが多いです。

原因は、毛穴にある皮脂腺から皮脂が過剰に分泌されることなどで毛穴が詰まることです。毛穴の中で菌が増殖することで炎症を起こし、痛みや痒みなどの症状が現れます。 ニキビは自然治癒しますが、症状がひどい場合でも内服薬、外用薬やレーザーなどの保存療法で根治する可能です。

稗粒腫

稗粒腫は眼の周りによく出来る1,2mmの白色の小さな腫瘤です。 原因ははっきりしていませんが、主に肌のターンオーバーが遅れることで、皮膚の中に角質が溜まってできてしまいます。また生まれつきある方や外傷、日焼け、化学的な損傷などにより出来る事もあります。

稗粒腫の構造は粉瘤と同じですが、粉瘤と違い肌の体質改善でもある程度治療ができるため、内容物を圧出するだけで治癒することができます。

顔のできものの治療方法

当院での治療

顔にできたできものの治療も、形成外科専門医により手術痕を目立たせず、痛みを最小限に治療致します。 また基本的に炎症性の粉瘤であっても「日帰り」での手術を行っています。 手術内容はわかりやすく動画や写真で説明しております。

顔のできものを予防する方法ある?

粉瘤などのできものは体質が原因であることが多いため、予防することは難しいです。 しかし、ニキビによる組織の破壊と治療を繰り返すことでできものができる場合もあるため、ニキビの治療をしっかり行うことで毛穴に老廃物を溜まらないようにすることも大切です。

肌のターンオーバーの遅れにより古い角質が原因になることも多いので、ピーリング作用のある薬や、殺菌作用のある塗薬が保険適用としてよく使われています。角質をとることで皮膚の老廃物が溜まりにくくなり、皮膚の状態を正常化することができるのです。 日焼けの予防や保湿などの肌の基本的なケアも大切ですが、しっかりクリニックで診断を受け、予防していくことが重要です。

当院では、上記のような症状の治療を行っています。 治療に関するご相談やご予約など受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

院長紹介

日本形成外科学会 専門医 古林 玄

東京皮膚のできものと粉瘤クリニックふるばやし形成外科 新宿院 院長 古林 玄

私は大阪医科大学を卒業後、大阪医科大学附属病院、市立奈良病院を経て東京へ行き、がん研有明病院、聖路加国際病院で形成外科の専門医として様々な手術の経験を積んできました。

がん研有明病院では再建症例を中心に形成外科分野の治療を行い、乳房再建および整形外科分野の再建を中心に手術を行ってきました。聖路加国際病院では整容的な面から顔面領域の形態手術、また、先天性疾患、手の外科、全身の再建手術に携わって参りました。

この経験を活かし、全身における腫瘍切除を形成外科的に適切な切除を目指し、傷跡の目立たない治療を提供できればと考えております。

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