稗粒腫(はいりゅうしゅ、ひりゅうしゅ)とは
眼の周りによく出来る1、2mmの白色の小さな腫瘤です。原因ははっきりとは分かっていませんが、主に肌のターンオーバーが遅れることで、皮膚の中に角質が溜まってしまいます。また生まれつきある方や外傷、日焼け、化学的な損傷などにより出来ることもあります。
治療
18Gの注射針の先などで皮膚を小さく切り開いて内容物を取り出す事が多いです。何度も繰り返す場合には角質をつくる袋自体を取り除くこともあります。
稗粒腫と間違えやすい腫瘍
汗管腫(かんかんしゅ)、扁平疣贅(いぼ)、ニキビ、脂腺過形成、水イボなど
稗粒腫と粉瘤の違い
稗粒腫は、小さいですが粉瘤との構造はほとんど同じです。両者とも皮膚の老廃物が溜まるという点では同じです。
構造が同じですが違う点があるとすれば、稗粒腫は皮膚の浅い部位、粉瘤は少し深い部位にできます出来方が違うため、そのような差がでます。そのため、治療も少し変わってきます。
稗粒腫は肌の体質改善でもある程度治療が出来るため、内容物を圧出するだけで治癒することが出来ますが、粉瘤は必ず袋を取らなければ再発してしまいますし、置いておくと炎症する場合が多いです。
予防
肌のターンオーバーの遅れにより古い角質が溜まり稗粒腫が出来ることもあるため、ピーリングを行うこともあります。
また日焼けの予防や保湿など肌の基本的なケアも大切になります。
監修:形成外科専門医 古林玄